業界情報

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会計事務所が行う中小企業経営支援-3

~書籍『会計事務所の経営支援-経営会計専門家の仕事-』(中央経済社)より~
同書籍プレゼント(先着100名様)については文末の案内をご覧ください


節税だけが会計(専門家)の役割ではない

 多くの中小企業が低い利益率に悩まされている原因は多岐にわたるが、その大きな原因の1つが、会計事務所が経営者の悩みに答えることができておらず、会計が経営に十分に活用されていないからだとわれわれは考えている。

経営のための会計といってもピンとこない経営者も少なくないのが日本の現状である。中小企業にとって会計といえば税務会計であり、会計専門家といえば税理士であることが一般的である。

 経営者が税理士に求めるのは、節税のために課税所得をどうやって小さく見せるかであり、それが会計専門家の腕の見せ所ということになる。しかし、税務会計は経営のための会計のごく一部分でしかない。

 経営のための会計の役割は、企業がその社会的使命を十分に果たすことができるよう手助けすることにある。その本丸は、企業を成長させ雇用を守り、経営者や従業員がプライドを持って仕事に打ち込めるようにすることである。

 節税によって内部留保を増やし、成長に向けた投資ができるようにするなど税務会計も企業経営にとって重要であることは間違えない。しかし、節税のために、本来は生み出されているべき利益が損なわれたり、将来に向けた投資がゆがめられたりするのでは本末転倒である。

 

会計事務所が行う中小企業経営支援-4へ続く

(記事:理事 吉永茂)

【書籍プレゼントのご案内】

当コラム(全7回シリーズ)は、書籍『会計事務所の経営支援-経営会計専門家の仕事-』第1章(序章に該当)の内容を、文書・図表等の一部を略し、web掲載用に再編集したものです。希望者には本編書籍を1所在地あたり1冊、無償でお届け致します(先着100名様限定・送料無料)。お届け先の郵便番号・所在地・事務所名(法人名)・部署名(必要な場合のみ)・氏名をEメールでお知らせ下さい。受付Eメールアドレスは、下記の通り一般社団法人コンサル技連(略称:CML)の代表アドレスです。Eメールの表題には【書籍希望】の文言を含めていただけると幸いです

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【書籍概要】

タイトル等:『会計事務所の経営支援―経営会計専門家の仕事』(中央経済社)
定価/本体2,600円+税 256ページ

著者(共著):京都大学大学院経済学研究科 経営管理大学院教授 経済学博士
一般社団法人コンサル技連(略称:CML)顧問 澤邉紀夫

公認会計士・税理士 京都大学経営管理大学院特命教授
一般社団法人コンサル技連(略称:CML)代表理事 吉永茂

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